私の大腸内視鏡挿入法

私の大腸内視鏡挿入法

大腸内視鏡挿入法に対する考え


内視鏡は消化管の病気を診断し、治療する最強のツールです。
診断については見落としを少なく、早期に病気を発見することが大切。治療は根治を目指し安全に終了することが大切考えます。
また、大腸内視鏡検査で、適切に診断・治療を行うためには、手際良く、患者に負担を少なく、挿入を行うことも次いで重要であると考えます。
私なりに大腸内視鏡挿入法に対する考えをまとめてみようと思います。


大腸内視鏡挿入法全般には患者の要素、つまり、患者の大腸の性質が大きく関与している。
挿入の簡単な患者(短い、伸びない、屈曲部の角度が鈍)
挿入の困難な患者(長い、伸びる、屈曲部の角度が鋭、癒着がある、憩室がある、狭窄している、前処置が不良)


吸引について
液体、固体は可及的に全て吸引する。空気はほぼ全て(壁を吸引しない程度に)吸引する。


最大の難所はSDjunction 。SDjunctionの次の難所が横行結腸、肝彎曲。
SDjunctionを超えるのをスムースにするためには、S状結腸を我慢して脱気しながら、きれいにたたむことが大切。S状結腸の手前のRsも然り。
横行結腸、肝彎曲を超えるのをスムースにするためには、SDjunctionを直線化することが大事。


全ての動作は小さく、ゆっくり、優しくを心掛ける。
S状結腸の進め方は、ファイバーは押さず、アングルとトルクで、たたみながら進められれば最高。


体位変換について
左側臥位でスタート。挿入がスムースな場合、体位変換は不要。挿入困難なケースの場合、下記のようにトライ。
S状結腸からSDjunctionまでは仰臥位、それでもだめなら、右側臥位、さらに腹臥位。
脾彎曲は右側臥位。肝彎曲は右側臥位で困難であれば、仰臥位、左側臥位で。


注水法
私が行っているのは、50mlのシリンジで50ml程の水を注入する方法です。
直腸、S状結腸で水を注入することにより下行結腸の空気をS状結腸側へ移動させ、SDjunctionを鈍化することが可能なことがある。S状結腸の挿入が困難な症例に有効と考えている。


伸びてしまったS状結腸の短縮、SDjunctionの直線化、
右トルクで引きつつ、これ以上引くと抜けてしまいそうなタイミングが来たら、左トルクをかけプッシュするのがこつ。
引いて、押して、引いて、押す。押しすぎは禁物だが、押さなくてはならない時もある。
同じ動作を繰り返すことで前進することもある。(絶対無理のないように)


硬度可変について
硬度0からスタート。体位変換と同様に、挿入がスムースな場合、硬度変更は不要。
操作が困難な時に硬度3とする。抜去観察時は硬度0に戻している。


用手圧迫について
S状結腸が伸びてしまう時に、SDjunctionが直線となるように圧迫する。臍の左側を左下に(骨盤方向へ)、左側腹部やや背側を腹側へ圧迫する

10
深呼吸をする
横行結腸の操作の際有効である。

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フードについて
最近は使用してます。使った方が、フォールドにひっかけやすいと思います。視野は多少悪くなります。

12
ブスコパンのタイミング
盲腸に到達してから静注しています。

最後に、
挿入法も大事ですが、抜去の際、病変を見落とさないよう、丁寧に観察することが、より大切と考えております。