-治療薬- 既存薬に一定の効果期待、新薬には時間

-治療薬- 既存薬に一定の効果期待、新薬には時間

新型コロナウイルス感染症は、まだ治療薬が確立されていません。
治療薬の研究開発が急ピッチで進められていますが、新薬を作るには通常10年程度かかるとされています。

そこで、別の病気の治療薬の中で効きそうな薬が医療現場で使われています。

その一つが新型インフルエンザ治療薬『アビガン』です。

細胞内でインフルエンザの増殖を抑える働きがあり、新型コロナにも同様の効果があるのではと注目されました。アビガンを開発した富士フィルム富山化学は、新型コロナ治療薬としての承認を目指し治験を続けています。

喘息治療薬『オルベスコ』や膵炎治療薬『フサン』も注目されています。

オルベスコはウイルスが細胞内で増殖するのを防ぎ、フサンはウイルスが細胞に侵入するのを防ぐ効果が期待されています。

また、新型コロナは2002年~2003年に中国などで流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)とウイルスの性質が似ていて、SARSに効果があるとされる薬も試されてきました。

5月に国内初の治療薬『ベクルリー』(一般名レムデシベル)が特殊承認されました。

元々エボラ出血熱の治療のため、米製薬会社が開発したものでした。新型コロナ患者を対象にした国際共同治験で、回復が早まるなどの効果が確認されました。人口呼吸器などが必要な重症患者が対象です。

肺の病気などに広く使われている、抗炎症薬『デキサメタゾン』(一般名)も治療薬に認定されました。

英国の研究チームが行った研究で、人口呼吸器を装着した患者の致死率が、通常の治療では41%でしたが、この薬を使うと29パーセントにとどまるなどの効果が確認され、厚生労働省が新型コロナの「診療の手引き」に新たに盛り込みました。