今月のテーマは胃腸の検査
今月のドクターは豊島治さん(とよしまクリニック院長)
今回は、胃腸科の専門医であるとよしまクリニック院長豊島治先生に、プルミエ世代が受けておきたい胃腸の検査について聞きます。
☆ピロリ菌を除菌すると胃がんのリスクが低下
IKKO:プルミエ世代になると、今まで酷使してきた胃腸のケアもしなくてはいけないと思うんです。どんな点に注意すればいいでしょう?
豊島:40代以降になると、胃がん、大腸がんにかかる割合が増え、2006年の厚生労働省の統計によると、女性の死亡率の高いがんば、1位「大腸がん」、2位「胃がん」という結果が出ています。がんは予防するのが難しい病気ですが、発症のリスクを減らすことはできるんですよ。胃がんのリスクを減らすために、胃の中にピロリ菌がいるかどうかを調べておくことをおすすめします。IKKOさんは、ピロリ菌の検査を受けたことかおりますか?
IKKO:いいえ、ないんです。ピロリ菌って、聞いたことはあるけど。どんな菌なんてすか?
豊島:胃の中にピロリ菌がいると、胃壁を傷つけ、胃を守る粘液を減らし、胃炎や胃潰瘍を起こす原因になります。さらに、胃がんの患者さんの多くがピロリ菌に感染しているといわれており、ピロリ菌を除菌すると、胃がんになる危険性が低くなるという研究報告もあるんです。
IKKO:えっ、そうなの? 私の胃にもピロリ菌がいるのかし
豊島:日本人の場合、50代以上の6〜7割が感染しているといわれ、先進国の中では非常に多いんです。ただ、感染している人が必ず胃潰瘍や胃がんにかかるわけではありません。感染の経路ははっきり分かっていないのですが、幼少期の口からの感染などが指摘されています。衛生状態が改善され、若い世代の感染率は非常に低くなっているようですが。
IKKO:50代以上にそんなに多いなら、私たちも検査を受けておいたほうがいいわね。どんな検査をするんですか?
豊島:ピロリ菌がいるかどうかを調べ、陽性の場合には除菌するための薬を1週間飲んだ後、確かに除菌されたかどうかを調べます。完全に除菌できれば、再感染のリスクはかなり少なくなります。検査方法には内視鏡を使う方法と使わない方法があります。
「胃がん、犬腸がん発症のリスクを減らすことができるんですよ」
「ピロリ菌と大腸ポリープの検査は、プルミエ世代には必要ね」
☆大腸ポリープができるリスクは40代から増加
IKKO:胃がんにかかる危険性が減るのなら、私も検査を受けたいわ。ほかに受けたほうがいい検査ってありますか?
豊島:大腸ポリープの有無も、ぜひ調べてください。大腸ポリープというのは、大腸の粘膜にできた「こぶ」のことで、放っておいてもいい良性のものもありますが、がん化するポリープもあるんです。この大腸ポリープができる割合は、40代から増えはじめて、60代になると約半数の人がポリープを持っているともいわれています。
IKKO:自覚症状は?
豊島:ポリープが小さいうちは、ほとんど自覚症状はないので、ぜひ、検査を受けていただきたいんです。検査の方法にはいくつかあり、検使で潜血を調べる方法は手軽ですが、この方法では小さいポリープは見つけにくい。小さいうちに発見して対処するには、内視鏡検査が有効です。下剤を飲んで腸の中をきれいにした後、肛門から内視鏡を入れて、モニターーを見ながら大腸の状態を調べます。ポリープを見つけたらその場で切除したり、また、一部を取って組織検査をし、がん化したりしているかどうかを調べることができます。
IKKO:すぐに処置してもらえるから安心ね。
豊島:大腸ポリープが見つかった人は、その後も医師の指導に従って定期的に検査を受けたほうがいいでしょうね。できていなかった人も、40代以降は大腸がん予防のために、3〜5年に1回程度の頻度で検査を受けていただきたいと思います。日本ではこの20年間で、大腸ポリープも大腸がんも非常に増えており、これは、日本人の食生活が欧米化して、動物性脂肪の摂取量が増えたことと、食物繊維の摂取量が減ったことが一因だといわれています。また、メタボリックシンドロームの人には大腸ポリープの発生が多く、肥満との関係が注目されています。
IKKO:私は若いころのようにお肉を食べたいとは思わなくなって、野菜をたっぷりとるように心がけているんですが、ストレスがたまると夜中にお菓子を食べてしまうんです。
豊島:食べるのを我慢するのは、なかなか難しいので、運動でカロリーを燃焼させるのがいいと思います。運動はしていますか?
IKKO:ウオーキングを朝、晩1時間ずつしています。
豊島:ウオーキングは有酸素運動ですし、体の中でも大きい筋肉である脚の筋肉を使うので、おすすめできる運動です。毎日、気軽にできるのも利点ですから、ぜひ続けてください。
IKKO:先生はとてもスリムですが、どんな点に注意していらっしやるの?
豊島:食生活では、休みの日は朝食と昼食に固形物を食べずに、野菜ジュースと水分だけをとるようにしています。夕食は普通に好きなものを食べるんです。現代人はカロリーのとりすぎですし、胃腸をゆっくり休めることもできるので、患者さんにもおすすめしています。
IKKO:私も、今度チャレンジしてみますね。みなさん、40代を過ぎたら、ピロリ菌と大腸ポリープの検査をして、胃がんと大腸がんのリスクを少しでも減らしましょうね!
愛を込めて IKKO
IKKO 1962年1月福岡県・生まれ。
ファッションからライフスタイルまでトータルな美を提案する美容家。トークショーのステージでは、メイク、衣装はもちろん、音響、照明等に至る細部にも徹底的にこだわり、観客を楽しませることに心を砕いている。
豊島治(とよしま・おさむ)
とよしまクリニック(東京都世田谷区)院長。
東京大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院などの勤務を経て開院。内視鏡専門医による質の高い検査を提供。“苦しくない内視鏡検査"をモットーに、年間約2600件の内視鏡検査を行う。
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